50代60代からは暮らすように働く #7 仕事をすると生活をするの意味

「仕事」には「働く」と「成果」という2つの意味があります。「生活」にも「生きる」と「暮らす」という2つの意味があります。今回はこれらの関係について考えてみます。



生活するためのお金を稼ぐことが仕事なのか


仕事とはお金を稼ぐ手段

「仕事とはお金を稼ぐ手段」と考えている人は少なくないでしょう。つまり「お金があれば仕事をしない」ということになります。どのくらいお金があればよいのでしょうか。「少なくとも生活できるくらいのお金が必要」と答えることが予想できます。「生活できるお金ってどのくらい?」という質問の答えは人それぞれ違います。

生活を金額で表すこと

生活するためにはお金がかかります。ただし人によって必要なお金の金額が異なります。それは生活の仕方が異なるからです。「生活できるお金がどのらいか」という基準は税金や生活保護費から考えることもできますが、本人の置かれている環境と考え方次第になります。「生活に必要なお金」とは生活を金額で表すことです。

最低限の生活を維持する

「生活に必要な金額以上を仕事で稼ぐ必要がある」ということが、仕事をする最優先の条件になります。「生活に必要な金額」というのは「最低限の生活を維持する」ということではなく、個人の計算によって算出された金額です。この計算には希望的な要素が多分に含まれていますので最低限の生活より高い金額になるでしょう。

支出から収入を逆算する

収入は仕事だけから得られるとは限りません。また、人生後半戦ともなれば「年金」も計算に入れて生活設計を立てることになります。支出はどうでしょうか。家計簿をつけていなくてもおおよその支出は把握していると思います。支出から逆算して必要な収入を得るために仕事をしているとすれば、人生が終わるまで仕事が続くということになります。




働くことは手段であり仕事とお金は成果である


生きるために働く

「生きるために働く」のは命あるものの宿命ですが、人間社会には貨幣経済を中心に動いているので、「お金を稼ぐ」の意味は「生きるため」ということであり、お金(貨幣)そのものが欲しいわけではありません。「生きる」ためだけに十分なお金を得ることができたら、次に望むものは何でしょうか。

暮らしを快適にする

毎日を「生きる」だけではなく「暮らし」を良くすることを考えます。「暮らし」を良くするということは「肉体的に楽なる」「時間的に楽になる」「精神的に楽になる」などが考えられます。また、働けなくなったときのために「貯蓄をする」「保険に入る」なども考えるようになります。お金を多く稼ぐことで実現できることも多くなりますが「精神的に楽になる」とは限りません。

働くから仕事をするに

「働く」とは肉体労働であろうと頭脳労働であろうと労働には変わりはありません。お金を稼ぐために仕事をするのではなく、お金を稼ぐために働くということです。仕事とは働いた成果であり、働かずに仕事をしたことにはなりません。働いたことで得られるのは「お金」と「仕事」という成果です。「お金のために仕事をする」という言い方は適していないのです。

人生後半戦の仕事と働き方

人生後半戦になるまでに経験した「仕事と働き方」は、「成果と手段」を同じこととして考えてきたのではないでしょうか。仕事の目的は「お金を稼ぐこと」ばかりとは限りませんが、働く目的は「生きるため、より良い暮らしをするため、お金を稼ぐため」なのです。働く目的と分けて考えると、仕事の目的は「自分と他人との関係のため、自分と社会の関係のため、自分の精神的目的のため」であると考えることができます。




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人生後半戦になる前に「仕事」と「働くこと」を分けて考える人もいます。どのような仕事をしたいかは個人の能力と環境、そしてどのような目的を持つかにもよっても異なります。目的から具体的な仕事にまで構築するには計画と実行を繰り返さなければなりません。

一方、どのような働き方をしたいかは個人が考える良い暮らしに差はあっても、「お金を稼ぐ」ということには変わりはありません。肉体的に楽な働き方、時間的に楽な働き方の共通のノウハウは構築しやすいでしょう。精神的に楽な働き方というのは、どのようなリスクがあるかという考え方によって異なります。

人生後半戦の「仕事」と「働き方」はリスクという観点からも異なります。リスクを取るのが「仕事」で、リスクを取らないのが「働き方」です。この2つを同時に満たす「仕事と働き方」が「ミニマルビジネス」だと考えています。