ミニマルビジネスという仕事と働き方 #7 中小零細個人企業の50代60代

定年本著者は

本屋さんには定年本が並ぶ昨今です。定年本を書かれている方はすでに定年を迎えた方か、もしくは大企業経験者が多いように思うのですが、気のせいでしょうか。今回は中小零細個人企業の定年後についてお話しします。



大企業は年金と退職金が高いのは


大企業とは

そもそも「大企業とは?」と言える基準はなく中小企業法で定められた業種別の資本金と従業員数によって判別された中小企業に入らない企業が大企業ということになります。

大手企業や有名企業は基準のない呼称で大企業とは異なります。また一部上場企業でも10人未満の会社もりますので、イメージが「大企業」ということでお話ししたいと思います。

大企業との差

一方、中小企業でも業績がよく待遇も良い会社もありますし、本来なら個人事業主として働く士業・師業の方を始め、芸能界・スポーツ界で働く方々は節税対策のために個人企業を営んでいる場合もあります。

大企業と中小零細個人企業の差は一体どこにあるのでしょうか。

年金と退職金の違い

50代60代になると話題になるのが年金と退職金です。企業間の業績の差と個人間の経歴の差を抜きにして考えると、まったく同じ年収であれば、企業の規模にかかわらず年金も退職金もほぼ同じになるはずです。

個人単位で考えると年収は総支給額ですが、年金の計算方法は加入する年金制度によって異なりますし、退職金の計算方法も企業ごとに異なります。企業の規模の差ではなく計算方法の差で年金と退職金額に差が生じてくるのです。

中小零細個人企業の場合

大企業では年金と退職金の支給率が高いと考えればよいと思います。なぜ中小零細個人企業の年金と退職金の支給率が低いかというと、年金制度を厚生年金に頼ることが多く、支給額を増やす選択肢が少ないことがあげられます。

また、退職金制度も義務ではないため、退職金がない企業があっても不思議ではありません。50代60代になって年金と退職金を考えても過ぎ去った期間は戻らないのです。 確定拠出年金やiDeCoという方法もありますが。




50代60代になって定年を考えるようになったら


在職中の経験と人脈は

冒頭に記した定年本には「50代60代までに培った経験も人脈も定年後は役に立たない」と書かれている本もあれば、「50代60代までに培った経験と人脈で定年後も活躍できる」と書いてある本もあります。

これは「培った経験と人脈」の違いであって定年だからという違いではありません。一番大きな違いは在職中に得たリテラシーだと思います。

経験と技能(スキル)は

経験(キャリア)と技能(スキル)が定年後は役に立たないかというと、役に立つような表現力を持ち合わせていないと言えるでしょう。

リテラシーとは読み書きだけではなく、情報リテラシー、金融リテラシーなどのように仕事に必要な基本的な能力のことを指します。さしづめ定年リテラシーを持ち合わせているかどうかということであり、その1つが「表現力」です。

自分を売り込む表現力とは

自分を売り込む表現力というのは定年後に社外へ売り込む表現力という意味に限りません。在職中から社内での自分を売り込む表現力も重要です。

営業や人事担当の方が自分を売り込む表現力があるかというとそうとも限りません。上から目線やいかにも場慣れした話し方などは逆効果です。

自分に売り込むものがあるか

表現力の前に、自分に売り込むものがあるかどうかを考えてみましょう。もしあるのであればあとは表現力を身につけることです。もしないのであれば、今から売り込むものを身につける方法もありますが、本当にないかを考えてみましょう。

自分が持っているものはキャリアとスキルだけでしょうか。プライベートは仕事には関係ありませんが、仕事でもプライベートでも長年続けてきたこと、他の人から認められたことは自分を売り込む材料になります。




定年までに身につけたいのは表現力とシナリオ


シナリオを持つ


年を取ると話が長くなる人がいます。話が長くなるのは年を取ったからではありません。話がまとまらないから長くなるのです。

なぜまとまらないかというと話にシナリオを作っていないからです。表現力を身につけるには基本的なシナリオを自分で持つことです。

過去からの積み重ね

60代になると「年の功」で経験談を軸にして話のシナリオを作りがちです。自分を表現するには過去よりも現在、そして未来について語れることが必要です。

過去からの積み重ねではなく、未来からの逆算で現在の自分を表現することです。50代60代の未来はそんなに長くありません。未来の話でも現実味があるのです。

リテラシーの違い

大企業と中小零細個人企業の50代60代の違いは「リテラシーの違い」です。大企業出身でもリテラシーが低い人は定年後の未来を語れませんし、中小零細個人企業出身でもリテラシーが高い人は未来を語れるので定年を気にすることなく仕事ができます。

中小零細個人企業の50代60代は、自分を表現するリテラシーを身につけることが重要ではないでしょうか。