在宅ワークをしていてよかったこと ~ 地震後6日めの札幌より
初めての強い地震、初めての大停電を経験しました。我が家は幸運にも被害はなく安堵しています。今回の経験で気付いたことを書き留めたいと思います。


大きな揺れの後に訪れたのは


夜中の3時に目が覚めた

夜中の3時、大きな音で目が覚め、大きな揺れで立ちあがることもできなく、這いつくばって部屋の中央まで行き揺れが収まるのを待つ。その間数十秒だったと思う。揺れが収まった後に電灯のスイッチを入れたが点灯せず。


暗闇の中で落ち着けたのは

外に出ても灯りらしい灯りはない。遠くに総合病院の灯りが見えるだけだ。おそらく自家発電で灯しているのだろう。星空だったので薄明るく人影が見える。懐中電灯の光がこちらに向き、大丈夫ですか~?と声をかけられた。人の声を聞いて落ち着いたのも束の間、今日の予定が気になった。

関西へ行くのを中止して

余震はあるものの最初の揺れから比べると大きくはなく、ラジオで地震情報に聴き入る。前日の5日に関西へ飛ぶ予定が関空の閉鎖で中止になった。急きょテレビ会議を行うことになり、6日にテレビ会議を行う予定だったが、これではテレビ会議どころではない。

メールを送ろと思ったが 

すぐにメールを送ろうと思ったが、その前にLINEで家族に連絡した。その後でメールを打とうとしたが、普段はパソコンでメールを書いているのでスマホではなかなか長文のメールは打ちずらい。音声入力でなんとか状況報告だけ入力し、明るくなるまで待つことにした。


これでは仕事にができそうにもない


仕事部屋も異常なし 

自宅で仕事をしているので仕事部屋の様子を見に行った。真っ暗な中、懐中電灯の灯りだけではわからなかったが、本が床に落ちている程度でなにも変わった様子はない。データの入っているUSBだけを手元に置くことにして、またリビングに戻り明るくなるのを待った。明るくなるまで約2時間、その間はスマホをいじりっ放しだった。

ブラックアウトを覚悟 

夜が明けてきても電気は復旧しなかった。これは大規模停電、ブラックアウトは確実だなと思った。北海道電力の発表では復旧に2-3日、完全復旧に1週間はかかるとのことだった。電気がなければパソコンは使えない。仕事はまったくのお手上げ状態になった。ノートパソコンは使えたが、ネットに接続できず仕事になりそうもない。

ボランティア仕事 

水道とガスは止まらず、また食料も十分にあったので生活するには困らなかった。私自身はさほど困らなかったが、シングルマザーで働いている母親が働いている家庭、介護が必要な親がいる家庭では、家を空けるわけにもいかず困っていたので手助けをすることになった。ささやかなボランティア仕事だ。 

混乱時の情報は?? 

メールはスマホに転送されるので、内容だけは確認したが返信する気にはなれず放置した。LINEは親しい友人と家族だけと連絡を取り合った。SNSは見る気はしなかった。ラジオでも不確かな情報に惑わされないようにと繰り返されていたが、混乱時のマスコミの情報も当てにはならない。


電気は復旧したもののネットが繋がらない!?


電気が復旧した!

地震が発生したのが6日の午前3時、徐々に札幌市内も電気が復旧していたが、私の住んでいる地区が復旧したのは8日の午後6時ころだった。電気が復旧してまず行ったのは、電気機器の確認である。家中の家電と電源を確認した。普段は見ないテレビを点けると震源地近くの痛ましい状況が放送されていた。

ネットにつながらない 

パソコンに電源が入ることを確認し、ネットにつないだがつながらない。まだ基地局は回復していないのかと思い、8日は余震にビビりながら寝た。一夜明けて9日は朝からパソコンを操作したのだがネットにはつながらない。どうも原因は我が家にありそうだと思い、確認したところ外付けの無線ルーターが異常を示していた。

3時間+3時間

スマホのテザリングでネットに繋げて、ルーターの普及方法を検索してみたが解決策は見当たらない。3時間かけたがあきらめた。以前使っていた携帯用ルーターを接続したところ無事につながった。ルーター以外は問題ないようだ。すぐに新しいルーターを買う気はしなかったので家中のWifi環境を変えた。ここまでさらに3時間かかった。

仕事よりも生活優先 

ネットにつながると仕事を始める前にまず検索したのが地震の情報と大停電の原因だった。地震は一度で終わることはない。余震もあればまたいつくるかわからない。被害状況を見てこれは仕事よりも生活優先だなと判断した。大停電に関しては泊原発ができた時のいきさつを知って入れば驚くことではなかった。 (下記の記事をご覧ください)




今回の大停電を振り返って


在宅で仕事をしてよかったこと

  • 仕事環境の保全の確認がすぐにできた
  • モバイル環境を整えていたので機器が破損しても対応できた
  • データも常にクラウドにバックアップを取っていたので心配なし
  • 移動を伴う仕事はしていないので交通機関による影響はなし
  • 生活と密着しているので生活重視をすべきか否かの判断がしやすい

在宅仕事で見直さなければならないこと

  • 停電による通信環境が整わないとできない仕事が多い
  • 指示を受ける仕事、基幹を担う仕事は在宅ワークではできない
  • 在宅ワークは自由度の高い仕事、自己判断ができる仕事が中心
  • 通信環境が途絶えるとフローの仕事は中断しなければならない
  • ストックの仕事とフローの仕事のバランスを再考したい
  • 電源確保を確実にするためには小型発電機が必要だが・・

今回の大停電で仕事への影響はもちろんあったが、会社で働いていた時よりも心配事の解決は早かった。できることとできないことの判断しやすかったからだ。現場を持っていると、現場でなければ判断できないことがあることは過去の経験からよくわかっている。本体では現場からの報告が増えれば増えるほど判断が遅くなることもある。

在宅ワークではそんなことはない。今年になって副業(サイドビジネス)・複業(ダブルワーク)が本格的に動き出してきたように見えるが、1つの仕事に集中した一所懸命の仕事の仕方ではなく、複数の仕事と複数の働き方を身につけることを学校教育から組み込むべきだろう。法律や行政主導の小手先の副業・複業では労働力不足となる高齢社会に対応できない。 

複数の仕事や働き方に触れる機会を自分で増やすことが優先事項であり重要事項であることを理解している人はどのくらいいるのだろうか。大停電による経済的な損失は「一所懸命」の仕事の仕方では取り戻せない、と暗闇の中で考えていた。